よいどれの旅も風流なり?
ベトナム北部・酒事情。
各地の文化をその身に受けたお酒は旅の楽しみの一つ。そこで、探してみましたハノイ生まれのお酒たち。ベトナム酒の代表米酒ルア・モイから、怪しさ満点の「なんだこれ?」なものまで、各種取り揃えてご紹介します。
お酒を愛して1世紀。
ベトナム地酒はこの会社から
ルア・モイやネップ・モイと言えば、ベトナム全土のみならず、世界各国へ輸出されているベトナム地酒の代表選手。その有名酒を作っているのがハノイにあるハリコ(Hanoi Liquor Companyの略)という会社だ。この会社は1898年創業で、107年もの歴史を持つ老舗。元はフランスのFONTAINE LIQUOR FIRMという会社だったが、1954年にベトナム政府に受け継がれたという。そして、その熟練の技と現代の最新技術から産み出される名酒の数々で、今ではベトナムで最も大きな酒造会社となった。
創業当初から作り続けられているお酒はルア・モイのほかタイン・マイ、レモンの3銘柄。中でもルア・モイは、1日6万本から10万本も生産されている人気商品だ。さらに、同社では同じ銘柄でも祭壇にそなえる小さな小瓶から、プレゼント用に化粧箱に入れたもの、そして大きなポリエステルの容器に入ったものまで、消費者のニーズに合わせ、さまざまな形で販売している。
現在、日本へのお土産としては、ルア・モイ、ネップ・モイが有名だが、実はベトナムでの最近の売れ筋は、赤ラベルと青ラベルが付いた2種類のウォッカ・ハノイという銘柄。また、あまり知られていないが、ワインやシャンパン、ウイスキーなど、全部で数十種類ものお酒を生産している。最新作のハリというお酒は、ザボンなどの柑橘系の果物を使い、女性に好評を博しているとか。
これらのお酒は原料から全てベトナム産で、まさに本物の「ベトナム酒」。残念ながら工場の一般見学はできないが、直営店では同社が作る数々のお酒を、他よりも低価格で購入することができるので、一度訪れてみてはいかが?
ハリコ直営店
住所:94 Lo Duc St.
電話:(04) 9713242
営業:7:00〜20:00、7:30〜19:00(土・日曜日)
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(2005年5月9日 月曜日 10:35JST更新) |