寒いからこそ美味しい
ハノイで冬のおやつを極めよう!!
南部と違ってハノイには冬があります。冬といっても気温は下がって8℃程度。そんなの日本の北部に比べたら大したことないかもしれませんが・・・。やはり寒い!!最大の原因は湿度です。寒くて湿っているというのはまったくどうしようもない。なのに地元の人は誰も暖房を使わないので、凍えるのは当たり前というもの。
そのハノイの冬に、ひとときのやすらぎをもたらしてくれるのが温かいおやつの数々だ。寒くなるととたんに増えるのが「Banh Troi Tau」の屋台。ココナッツや黒ゴマ入りの餅に、しょうがの風味が効いた熱々のシロップをかけた中華風デザートだ。
Banh Troiの屋台にはほかに、黒ゴマしるこの「Chi Ma Phu」(芝麻胡)や、緑豆のぜんざい「Luc Dau Xa」(緑豆沙)といった甘味を一緒に出していることが多い。Chi Ma Phuは非常に濃厚で、胃の腑に落ちてもまだ温かく感じられる。Luc Dau Xaには金柑の皮が入っていて、身体の中から暖めてくれるのが嬉しい。もちろんどれも熱々でいただきます。
甘いものが苦手という人には日本人にもお馴染みの肉まん、「Banh Bao」があります。日本にピザまんだの酢豚まんだのといった中国人もビックリのバリエーションがあるのと同様、ハノイの肉まんにもタマゴがごろんと入っていたり、なにも入っていなかったり(!?)と、なかなか面白いものがあります。
冬のハノイになんか行くものか! なんて思ってる人、ハノイで寒さに震えてる人、さぁ、あったかいおやつを食べに街にでましょう。
(ベトナムスケッチ2003年2月号) |