ローリー先生のメディカルトーク
性器ヘルペスについて
ホーチミン市のファミリープラクィス医院には泌尿器科の専門医が常勤していますので、泌尿器科関連の症状で診察を希望される方が大変多くいます。その中でも特に多い症状として性感染症があげられます。そこで今回は、性器ヘルペスの症状についてお話しましょう。
自分は大丈夫、とお考えの方も多いかもしれませんが、それは大きな間違いです。感染していても自覚症状がまったくない場合もありますし、実はオーラスセックスだけでも感染します。ウィルスの一種である単純ヘルペスウィルスが原因で感染し、性器付近に発症したものを性器ヘルペス、口腔周辺に発症したものを口唇ヘルペスといいます。
厄介なことにこの単純ヘルペスウィルスは、持続潜伏性のウィルスで、症状がなくなった後も体内に潜伏し、外傷や発熱、ストレスなどで身体の免疫力が低下したときに再発します。一旦感染したら、その原因を完全に取り除くことはできません。性器ヘルペスは主に膣分必液と精液を介して感染します。
初感染では、感染後約一週間で、性器に小さな米粒状の水ぶくれが現れます。発熱とともにかゆみや痛みを伴います。この水ぶくれは破れた後2〜4週間で自然に治癒しますが、治癒後も月経、性交などの刺激が誘引となって再発を繰り返します。治療薬はあるものの、あくまでも症状の悪化を防ぐためのもので、再発を完全に予防するものではありません。
感染した場合は、初期の段階で医師のアドバイスを受けることをお勧めします。そしてその後の性行為には気をつけること。必ずコンド−ムを使用しましょう。症状がぶり返してしまったら大変ですし、大切なパ−トナ−にまで、うつしてしまう恐れもあるからです。
ローリー・ヘイワード医師
ファミリープラクティス医院
(2005年8月10日 水曜日 9:00JST更新) |