ローリー先生のメディカルトーク
エイズ血液検査について
ベトナム人の間でも、HIV/AIDS (後天性免疫不全症候群:エイズ)がどのような病気で、どのような感染経路をたどるものなのか、ようやく理解されるようになってきました。また、感染を調べるために、より信頼性の高い血液検査が行われるようになり、その結果、より正確な結果が得られるようにもなりました。
エイズの感染は、感染原因のウィルスや抗体を探し出すことで確認できます。抗体は感染のそれぞれの段階で免疫システムに反応します。たとえ感染していても、治療の開始が早ければ早いほど効果的です。確認が遅れれば余命にもかかわってきます。また、自分の状況を認識することで、周りの人間への感染を防ぐことができます。
エイズ血液検査を受ける時は、以下の事項を担当の医師に確認しましょう。
- 検査で何を確認するのか(ウィルス、抗体の有無)
- どのくらい信頼性のあるテストなのか
- 感染が確認された場合、感染経路の確認や定期カウンセリング、治療の選択肢などをどのように決定するのか(偏見や差別の対象につながる恐れがありますから、感染者は、結果が秘密厳守で扱われるべきあること、周囲の人間への結果報告などにも気をつけて臨まなくてはなりません。担当の医師、看護士にも細かい配慮が求められます)
また、結果が陰性の場合でも、抗体ができるまで時間がかかる場合もあるため、数ヶ月間は同じ検査を繰り返さなければいけない状況もあります。一回の検査結果で必ずしも安心はできません。定期的な検査をおすすめします。 ローリー・ヘイワード医師
ファミリープラクティス医院(ダイアモンドプラザ裏手)
(ベトナムスケッチ2004年2月号) |