ローリー先生のメディカルトーク
風邪で飛んでも大丈夫?
飛行機に乗ったことがある方であれば、離着陸時の急激な圧力変化によって耳に感じる気圧の変化にはお気づきのことと思います。
耳がキーンとなってふさがったように感じたとき、息を止めて耳管の咽頭への出口をひろげてやると、鼓膜にかかる圧力がやわらげられ、急に聞こえるようになります。耳や鼻が分泌物でふさがっているとそうすることがむずかしくなります。
このように中耳耳管(じかん)の機能は気圧の変化と深いかかわりがあります。風邪やインフルエンザにかかっていたり、副鼻腔や耳に炎症があって飛行機に乗る際は、ひどい痛みや、鼓膜が破れる原因にもなりかねませんから、十分注意が必要ですね。万が一、このような症状で飛行する場合は、離陸前に抗ヒスタミン剤や風邪薬を服用するのもいいでしょう。
症状が深刻な場合は、迷わず医師の診察を受けましょう。これまでに耳の病気をわずらったことのある方は、症状が回復するまで飛行を控えるよう指示があるかもしれません。
耳の症状以外にも、飛行に際して気をつけておいた方がいい病状がいくつかあります。心臓、肺疾患あるいは血液の病気をお持ちの方は飛行前の医師からのアドバイスを義務づけましょう。
ローリー・ヘイワード医師
ファミリープラクティス医院(ダイアモンドプラザ裏手)
(ベトナムスケッチ2003年4月号) |