<フエ>
ちょっぴりマニアな隠れ名所の旅Q
庶民と共に生きた皇帝
ティウチ帝廟(1848年)
ベトナムの強壮酒に「ミンマン(明命)酒/Ruou Minh Mang」がある。これは、140人を超える妻がいたと伝えられるグエン(Nguyen)朝第2代皇帝ミンマン帝が愛した酒と言われ、そんなミンマン帝の時代に、贅を尽くした宮廷料理も発展したともされている。
しかし、その息子のティウチ(Thieu Tri/紹治)帝は、逆に質素倹約を良しとし、宮廷料理を作らせなかった唯一の皇帝で、庶民の目線で暮らしたと言われている。1848年に息子のトゥドゥック(Tu Duc/嗣徳)帝によって作られた廟には、没後も庶民と共にいたいという遺言により塀は作られなかった。その廟のデザインは、初代ザーロン(Gia Long)帝廟、祖父ミンマン帝廟を踏襲した形になっており、今では荒れ果てているものの、ミンマン帝廟を訪れた事のある人なら、ミンマン帝廟の縮小版ということが分かることだろう。
(参考文献:Phan Thuan An, 'Quan The Di Tich Hue,' P. 238)
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現在も塀囲いは無い。2009年3月、ようやく修復が始まった |
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廟入り口の鴻澤門。鴻は多くの人に行き渡るという意味も持つ |
Lang Thieu Tri
住所:Lang Cu Chanh, Xa Thuy Bang, Huong Thuy Dist., Thua-Thien Hue Province
電話:なし
入場時間:(3〜9月)7:00〜5:00、(10〜4月)7:30〜5:00
入場料:無料
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