＜フエ＞
ちょっぴりマニアな隠れ名所の旅�N
ザーロン初代皇帝の祖父母が眠る
王宮内の太祖廟（1804年)

	（左）通りの向かい側には、かつてフエ美術大学にも使われた建物が。王宮の衛兵の詰め所だった（右）その敷地内には戦いの神「九天玄女」を祀った祠がある

　フエ王宮（Dai Noi）の観光は、中央の「午門/Ngo Mon」から入り、「太和殿/Dien Thai Hoa」を抜けてまっすぐ進むコースが一般的。だが太和殿を出て右手に進むと、「太祖廟/Thai To Mieu」がある。

　この太祖廟は、グエン（Nguyen）王朝の初代皇帝ザーロン（Gia Long）帝の父グエン・ホアン（Nguyen Hoan）の両親、つまりザーロン帝の祖父母を祀った建物。1804年（ザーロン3年）に建てられた当時は9つの寺があったと言われる。その9つの寺にはそれぞれ9代の王の祖父母が祀られていた。現在、1984年に修復された「肇廟/Trieu Mieu」と、この太祖廟が残っているが、残念ながら太祖廟は目下、修復中。しかし草原に建つ太祖廟とそのまわりの門などを見ると、立派な建物だったことが偲ばれる。ザーロン帝の父母を祀った廟は、興した祖の廟で「興祖廟/Hung To Mieu」と呼び、そのまた祖なので「太祖廟」。先祖を大切にする儒教精神が伺える建物だ。

Thai To Mieu
住所：Dai Noi, Hue
電話：(054) 3535247
営業時間：7:00〜17:00
入場料：大人５万5000ドン（約310円）、子ども（７〜12歳）1万1000ドン（約60円）

（2009年4月号/2009年5月4日 月曜日 10:41JST更新）